鉋の台は使っているうちに徐々に擦り減り、刃口が広がってきます。そうすると逆目が出やすくなるので刃口を小さく治す必要があります。
今までは鉋台の刃口部分に溝を入れて木を埋めていたのですが、4月に行われた広島鉋会の月例会100回記念講演会で阿保棟梁に教えて頂いた、鉋台の下端全体に板を貼る方法で治すことにしました。
鉋身は研いでいくとだんだん短くなって行きます。使用頻度にもよりますが、僕の場合5年くらいで鋼を使い切ってしまいます。その間鉋台の下端も調整したり、すり減ったりでだんだん薄くなっていくと、構造上刃口が広がってきます。また、鉋身が短くなると、鉋台から鉋頭の出が少なくなってきて調整が難しくなるので、そうなると台を薄くしなければなりません。
新たに貼り合わせた部分を、既存の台の溝に合わせて打ち直します。貼り合わせた板の厚みは3mmです。これ以上厚いと打ち直すのが大変です。逆に薄いと刃口部分が弱くなるのでこれくらいがちょうどいいと思います。
また、少し面倒ですが包み口にも出来るので仕上がりも綺麗です。
実際に削って見た感じはとても良かったです。刃口だけを埋める方法だと微妙にできた隙間にゴミが噛んだりしていたのですが、このやり方だと新品時のような台の刃口に戻せます。何度貼り合わせても見た目があまり変わらないのもいいです。
使用したボンドは、速乾のタイトボンドです。1液性ですぐに乾くのでオススメです。
鉋の刃口を直される際は、このやり方を是非試して見てください!!
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